空間軸を中心として、写真やデザインなどから多面的にその輪郭を形成するアート活動です。

家プロジェクト南寺、情報を減らすことで生まれるイメージ

NOTE

ファイル 2016-03-24 22 01 37

 

家プロジェクト南寺

 

真っ暗の部屋のなかに誘導され、最初は本当に何も見えない。

しばらくすると目の前にぼんやりとしたもやもやが現れたような、消えたような。

やがてはスクリーンのような光がじんわりと目の前に姿を現す。

 

 

種明かしするならば、実は初めからスクリーン上に微細な光を放っていて、目が慣れるとともにスクリーンの光が少しずつ浮かび上がる仕組みでした。

 

僕はこの部屋に入った時、すごく恐怖を覚えました。暗闇は別に嫌いではないと思っていました。夜は全部電気消して寝るし。

 

ここはかつてないほどの闇でした。

眼球からすぐ隣に闇、目を開けても閉じても闇、全身が闇に包まれていました。

夜は実は闇ではなかったのですね。

 

案内の方が誘導してくれるけれど自分にはどこから声がするかわからない。

 

 

 

くろ

 

自分は生まれたときから左耳がきこえないので、全ての音がミックスされてモノラルに聞こえます。音の方向がよくわかりません。

 

 

南寺の闇の中のどこかから赤ん坊の声が聞こえたのだけれど、単にお客さんのなかにいる赤ん坊の声なのか、少しずつ目の前にぼんやりと現れては消えてを繰り返すスクリーンの映像とリンクした効果音なのか、あの空間では自分だけが理解できていませんでした。なので、怖かったです。

 

 

情報量が減ることで世界の見え方がより平坦で質素なものに近づくと思いきや、もっと奥行きを増して現実とイメージの区別がつかなったのが面白いですね。

 

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