空間軸を中心として、写真やデザインなどから多面的にその輪郭を形成するアート活動です。

そこにあるべきかたちの探し方

NOTE

 

あの人の持っている家具や雑貨が素敵だからうちにも置きたい。

そんなことはよくありますね。

 

でももしかすると、その人の部屋にあるからこそうまく馴染んでいるのではないか。

僕自身、インテリアを解決しようとするとき、他人のインテリアをあまり見なくなりました。

これは他人のインテリアは参考にならないわけでも、見るのを飽きたのではありません。

 

ものがたくさん溢れかえった現代、自分にとってより最適なもののかたちの見つけ方。

そのあたりを少し掘り下げてみます。

 

 

その話の前に最近読んだ本、赤瀬川原平さんの『千利休無言の前衛』。

 

この本、すごく面白かった。

千利休がテーマの本なのに、物件や野球など利休からかなり脇道にそれていろんなお話が展開されるのです。

著者がもともと芸術畑の人で視点が柔らかいからできたのかもしれません。

そうした利休にわずかでも関する事柄を一つの本としてまとめ上げることで、利休が作り上げた言語化し難い侘び寂びなどといった価値観を掴み取れそうになります。

直接的には触れてないのに、いや、それが故によりいっそう千利休が作り上げた価値観の本質に迫れていた気がするのです。

 

なるほど、もしやこれはインテリアにおいても同じではないか。

多方面から俯瞰してインテリアのあるべき姿を眺めると、より一層輪郭が浮き出てくるのではないか。

 

 

 

例えば部屋にデスクを置きたいとします。

 

ああこんなデスクがいいなあ。

 

 

はじめはこんな風にぼんやりとしていますね。

 

部屋にはベッドやカーテンなど、既に持っているものがあります。

また、サラリーマンならサラリーマンならではの、専業主婦なら専業主婦ならではのライフスタイルが既にあります。

それらのひとものことを仮にA, B, Cとしましょう。

 

 

すべてのひとものことは少なからず関係します。

A, B, Cと、このぼんやりの関係を見てみましょう。

 

 

Aがこうだからこんなデスクであってほしい。

Bもこうだからこんなデスクであってほしい。

Cはこうだからこんなデスクであってほしい。

そんな関係を無意識レベルでもいいのでできるだけたくさん考慮します。

 

 

するとどうでしょう。なんだかぼんやりの輪郭が際立ってきたように感じませんか。

 

 

もし自分の知っているものにこんなかたちのものがあればドンピシャかもしれませんね。

このようにひとものことは互いに依存しあっているので、それらの関係性をたどることでより最適な色形素材がある程度見えてきます。

 

 

 

今度は既に自分の部屋にあるひとものことを無視して、すてきなあの人の部屋にあるものをそのままもってきてみましょう。

 

 

あれ、なんだかしっくりきませんね。

そのままもってきてもなかなか直接的な解決はできないのは、それはすてきなあの人にとってより最適化された形だからです。

 

逆に言えば、このかたちが憧れのものであれば、まずはそれを置いてみて、それを起点に作り上げてもいいかもしれません。

 

 

まったく新しいものを部屋に置いてライフスタイルが変化することがあるのはこれと同じことですね。

 

 

面白いのは、どんなに突き詰めて関係の線を増やしたとしても、その線は無限に存在します。

さらに関係とは変化するものですから、100%これではないとダメだ!という形には行き着きません。

いつまでもぼんやりです。

 

 

ですがここで言えるのは、初めからゴールを目指すような直接的解決よりも、間接的解決の方がよりいっそう本質にせまるのでは、ということです。

 

 

 

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