Thonet No.811

投稿:2021/06/04
Thonet社より、Josef Hoffmann氏、Josef Frank氏によって発表された椅子です。
仕事でこの椅子に関わる機会が多々あり、ついに憧れが叶いました。コルビュジエが愛したと言われるあれよりも少し野暮ったさがあってこの形もまたいいですよね。
その中でもスレや打痕がたくさんついた黒塗装が鈍く光る個体。
座面はもともと張ってあったと思われる深い飴色で、少しお尻の形にたわんでいるのがかわいい。状態が良く保管されてものもいいけれど、誰かの日常に根ざして毎日使われていたのかなと思うと感慨深いです。
ダイニングチェアとして使うつもりが、部屋の片隅に配置してそれを眺めながらお酒を飲んだりしておりました。
いざ部屋の片隅に配置されたこの椅子に腰掛けてみると、部屋全体を見渡せて特別感があって。静けさを取り戻すのです。
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